カスタマーハラスメント制度構築支援
企業や自治体でのお客様対応部門では、最近、カスタマーハラスメントに関する対応方法を整備し始めています。
昔は、企業や自治体の窓口にお客様が激怒して電話してきて、何を言われてもお客様は神様だ!という考えで、何も抵抗することなく、そのまま我慢して対応していたというのが実情でした。
2022年に任天堂がカスタマーハラスメントについては、次のように対応すると決めたと報道がありました。
「カスタマーハラスメントについて」に関して、任天堂は「修理品に関する問い合わせを頂く際に、お客様のご要望を実現するための手段として、社会通念上相当な範囲を超える行為を行うことはご遠慮ください」としています。
ちなみに社会通念上とは、「常識の上で」と思っておけば良いですが、分かりにくい表現です。
「社会通念上相当な範囲を超える行為」に該当する行為としては、以下の7つです。
・威迫、脅迫、威嚇行為
・侮辱、人格を否定する発言
・プライバシー侵害行為
・保証の範囲を超えた無償修理の要求など、社会通念上過剰なサービス提供の要求
・合理的理由のない当社への謝罪要求や当社関係者への処罰の要求
・同じ要望やクレームの過剰な繰り返し等による長時間の拘束行為
・SNSやインターネット上での誹謗中傷
そして、「これらの行為があったと当社が判断した場合、交換または修理をお断りさせて頂く場合がございます。更に、当社が悪質と判断した場合には、警察・弁護士等に連絡の上、適切な対処をさせて頂きます」としています。
お客様は、神様であるとよく言われたりしますし、クレーマーが良く持ち出す論理であったりしますが、実は意味を間違って理解しています。
お客様は、神様のようなありがたい存在であるという考え方は誤りです。企業やお店よりも上の立場で、神様のように扱われるべきという考え方は、本来の意味ではないのです。
本来の意味は、歌によって、お客様を喜ばせるということで発せられた歌手のMさんの言葉でした。
実際の消費者調査でも、顧客から受ける迷惑行為のランキングは・・・
1位:「暴言を吐く」(33.1%)
2位:「威嚇・脅迫的な態度を取る」(28.5%)
3位:「説教など、権威的な態度をとる」(19.2%)
4位:「何回も同じクレーム内容を執拗に繰り返す」(16.7%)
5位:「従業員を長時間拘束する」(10.4%)
こうなっています。
現在では、常識の範囲を超えた行為をされるお客様は、いくら企業や自治体のサービスや商品を購入していたとしても、お客様ではないと判断して対応するようになっています。
これまで我慢して対応していた所がほとんどだと思いますが、社内で基準を作成し、基準を超えるお客様については、毅然とした対応で、場合によってはお断りする場合もできています。ルールや制度を一緒に作りたいとおっしゃる企業、自治体のご担当者様がいらっしゃいましたら、お気軽に問い合わせフォームからご相談ください。
東京ガスカスタマーサポートのカスタマーハラスメントに関する制度の構築支援は弊社が行なっております。